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おしらせ10

何回失敗してできた商品か、正直に書いてみる|デザインと素材、今も続く試行錯誤の話

完成した商品の裏側には、数えきれない試作があります。素材は5種類以上、デザインは何十回と作り直した。それでも「失敗」とは思っていない理由と、ものづくりを続けられる理由を正直に書きました。

完成した商品を見ると、きれいに仕上がっているように見えると思います。

でも、その裏側には、数えきれないくらいの試作があります。「これじゃない」「思ってたのと違う」「もう一回やってみよう」——そういう積み重ねの上に、今の形があります。

今日は、Ray Woodmadeの商品ができるまでの話を、正直に書いてみようと思います。きれいな話ではないけれど、そのごちゃごちゃした部分も含めて、伝えられたらと思って。

素材選びだけで、5種類以上試した

最初にぶつかった壁が、素材でした。

「木製のレターバナーを作ろう」と決めても、木材といっても種類がたくさんあって、どれを使えばいいのかまったくわからないところからのスタートでした。

実際に試してみると、同じ「木」でも仕上がりがかなり違います。レーザーで彫ったときの色の出方、文字のシャープさ、表面のなめらかさ、手に持ったときの重さ——同じ設定で加工しても、素材が変わるだけでまったく別の雰囲気になる。

これは試してみないと、本当にわからないんです。カタログや説明文を読んでも「実際どうなるか」は想像と違うことが多くて、結局は手を動かして確かめるしかない。

今も「もっといい素材があるんじゃないか」という気持ちは持ち続けています。今使っている素材が気に入っているからこそ、さらにいいものがあれば試したい、という感覚が続いています。

素材選びで気づいたのは、「正解がひとつじゃない」ということです。どの素材が絶対にいい、というわけではなくて、作りたいデザインや、届けたい雰囲気によって、合う素材が変わってくる。だから今も、新しい素材を見かけると「これはどうだろう」と気になってしまうんですよね。

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試作した木材の端材がどんどん増えていって、「これ全部、試作品だな」と眺めたことがあります。でもそのひとつひとつから「この素材はこうなる」という感覚が積み上がったので、無駄じゃなかったと思っています。

デザインは何十回と作り直している

素材以上に難しかったのが、デザインです。

頭の中でイメージを作って、データに起こして、実際にレーザーで加工してみる——そこまでやって初めて「あ、思っていた感じと違う」ということに気づく、という繰り返しです。

デザインって、画面の上で見ているときと、実際に木に彫られた状態では、印象がかなり変わります。文字の太さ、余白のバランス、全体のサイズ感——「もう少し細くしたら」「もう少し間隔を広くしたら」と少しずつ調整しながら、何十回と試作を重ねてきました。

サイズ感も、作ってみないとわからないことが多い。「このサイズがちょうどいいはず」と思って作っても、実物を見ると「もう少し大きい方がいい」「小さい方が扱いやすい」ということがある。写真に撮ったときにどう見えるか、壁に貼ったときのバランスはどうか——そういうことは、実際に作って、飾って、撮って、確かめるしかないんです。

こどもの日レターと赤ちゃん

特に難しかったのが、文字のデザインです。英語のアルファベットは筆記体にすれば文字同士が自然につながるのですが、日本語の漢字はそもそもつながっていないので、バナーとして並べたときにバラバラな印象になってしまう。文字の間をどう処理するか、何度も試しながらやっと今の形に落ち着きました。

わが工房で作っている木製レターバナーも、今の形になるまでに、この「文字同士のバランス」をひたすら試行錯誤した商品のひとつです。日本語の漢字バナーは特に、何度も彫り直して今の形になっています。

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今も試行錯誤中です。「完成した」と思った商品でも、しばらく経って見返すと「ここをもう少し変えたい」と思うことがある。ものづくりに終わりはないな、と最近よく思います。

「失敗」とは思っていない、という話

何十回も作り直していると聞くと、「大変じゃないですか」「諦めたくなりませんか」と思う方もいるかもしれません。

正直に言うと、あまり「失敗した」という感覚はないんです。

「思っていたのと違った」という結果が出たとき、それはうまくいかなかったことではなくて、「この方向ではない」という情報が一つわかった、という感じ。次に何を試せばいいかが、少し見えてくる。

いい商品、いいデザインができるまでやり続ければ、いつかはいいものができる——そういう気持ちが、根っこにあるから続けられているんだと思います。

謹賀新年・日本語木製レター

日本語の漢字バナーは、まさにその「この方向ではない」を繰り返して今の形があります。お正月やひな祭りの漢字レターなど、季節ごとのデザインを作るたびに、また新しい試行錯誤が始まります。

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「失敗を恐れない」というより、「失敗という概念がそもそもない」という感じが近いかもしれません。うまくいかないことは、次に進むための材料でしかない、という気持ちで作っています。

「可愛い」と思えた瞬間が、完成のサイン

では、どこで「できた」と判断するのか。

わたしの中では、「見た目で可愛いと思えたとき」がひとつの基準になっています。

データを見ながら「いいかも」と思っても、実際に加工して手に取ってみて「可愛い」と思えなければ、もう一度考え直す。逆に、「これ、可愛いな」とふっと思えた瞬間があると、「今回はいいかもしれない」と感じます。

自分が可愛いと思えないものを、お客さまに届けたくないんです。「とりあえずこれでいいか」で仕上げたものより、「これ、好きだな」と思えるものを届けたい。それがずっと変わらない気持ちです。

デザインの方向性も、流行を追うよりも「自分がいいと思えるか」を軸にしています。長く使っても飽きない、暮らしになじむナチュラルさ——そういう価値観を大切にしながら、ひとつずつ形にしています。

お客さまから「桜の形にしました」「季節に合わせて選びました」という声をもらうたびに、「もっといろんなデザインがあったら、もっと喜んでもらえる人が増えるかもしれない」と思うようになりました。自分が可愛いと思えて、かつ使う人が喜んでくれる——その両方が重なるところを、これからも探し続けたいと思っています。

まとめ

工程 実態
素材選び 5種類以上試した。今も更新中
デザイン 何十回と作り直し。今も試行錯誤中
失敗への向き合い方 「この方向ではない」という情報が得られた、という感覚
完成の判断基準 自分が「可愛い」と思えたとき
ものづくりの軸 自分が好きと思えるものをお客さまに届けたい

「完成品」と呼んでいるものも、わたしの中ではまだ途中です。

もっといい素材があるかもしれない、もっといいデザインがあるかもしれない——そういう気持ちを持ちながら、今日も工房でひとり手を動かしています。

そうやって作り続けているものが、誰かの記念日の写真の中に写っていると思うと、続けてよかったな、とあらためて思います。


木製小物と合わせて使いやすいアイテム

木のプロップと一緒に撮影するとき、背景や小物の素材感をそろえると、写真全体がやわらかくまとまります。わたしがよく使うのが、白やナチュラルカラーのガーゼおくるみ。木の温かさと馴染みやすく、赤ちゃんをふんわり包んで真上から撮ると、自然にいい雰囲気になります。


制作を始めたきっかけについては、こちらの記事にも書いています。


Ray Woodmadeについて

滋賀の小さな工房で、木製の記念日雑貨をひとつずつ手作りしています。 Instagramでは制作風景や新商品をのんびり発信中。気になった方はのぞいてみてください。

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